2022/12/26 07:00

こんにちは.

そういえば,私が現役で研究を行なっていた時の話をしたことがあまりなかったなと思い,少しご紹介を.

私の専門分野は,植物プランクトンでした.植物プランクトン,と言ってすぐに思いつくのは「ミドリムシ」とかですかね.
ミドリムシの研究で,飛行機などを飛ばすためのバイオ燃料を作る,みたいなのを聞いたことがあるでしょうか.
まさにそのような研究を私はしていました.

植物プランクトンの中には,バイオ燃料となる有用な油を沢山作るものが結構いるのです.
植物プランクトンは多様な種類があり,川や池に生息することが多いです.
私は研究室配属前の大学1年の時から,植物プランクトンの研究を行なっている研究室で自主研究の機会をいただき,
様々な川や池の水を採取して,そこに,油を沢山作るような植物プランクトンがいるか探していました.

カッコつけて言うと「身近な場所からの宝探し」をやっていたのです.
これって,よく考えると今やっているmicroplanetsもまさにそうなんですよね!
身近なものから,美しいミクロな惑星を見つける活動ですからね.
だから,今やっていることも本質的には同じなのかな,と思ったりします.

そして植物プランクトンの魅力にはまった私は,その研究室で本格的に研究を行うことに決め,大学院修士号取得して卒業するまで,その研究室で実験を行なっていました.その時の研究テーマは自主研究の時とは少し変わって,植物プランクトンが体内に油を貯める仕組みを解明するというもの.毎日のように顕微鏡を駆使して植物プランクトンを観察する日々が始まったのでした.これが,顕微鏡を使って作品を作るきっかけの一つに.

そう考えると,大学,そして大学院で植物プランクトンの研究をしてきた経験がなかったら,
microplanetsという作品も生み出すことはなかったかもしれません.
もともと目指していた生物学者にはなりませんでしたが,人生,どう転がるかわからないものですね